宇治のこぼれ話

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シルバーウイークの宇治橋通り商店街は大勢の観光客で大賑わい。有名どころの製茶・販売会社系のカフェやランチのお店はどこも長蛇の列でした。

通りには老舗の神林春松(かんばやししゅんしょう)、中村藤吉(なかむらとうきち)、辻利などの本店、資料館、売り場などがあり賑わっていました。

中村藤吉では、薄茶、濃茶、お茶ひきなどの体験ができるし、神林春松は長屋門を構えた資料館があり、お茶の勉強がしたい人にも便利です。工場見学は少し離れたところで提供されています。

お茶にもいろいろな種類がありますが宇治茶と言えば元は抹茶のことで、江戸時代には宇治から幕府へ碾茶(てんちゃ:これを石臼でひいて抹茶にする)を上納する「御茶壷道中(おちゃつぼどうちゅう)」が1613年から幕末の1866年まで250年余り行われていました。それは中々大仰な行列で街道筋の対応は大変だったようです。わらべ歌の「ずいずいずっころばし・・・・茶壷に追われてとっぴんしゃん、抜けたらどんどこしょ・・・」はこの行列の騒ぎを表していると言われています。

JR宇治駅前にある御茶壷型の郵便ポスト。

コカ・コーラが出している綾鷹シリーズは神林春松との共同開発だそうです。
綾鷹の「濃い緑茶」は中々美味しいです。

抹茶は熱が発生しにくい石臼で碾茶を碾(ひ)いて作ります。大手製茶会社の工場でも動力は使いますが、抹茶は碾茶を上臼が20㎏もある石臼で碾(ひ)いています。機械化されたと言っても抹茶は1時間に40gしか碾(ひ)けません。芸舞妓さんが仕事のない時「お茶をひく」と言いますが、この時間のかかる作業をする時間ができてしもうた、という意味で今でも使われています。

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