退蔵院の瓢鮎図(ひょうねんず)
高松からの客人が、私が数年前から付けているナマズの携帯ストラップが欲しいとのことでしたので、北野白梅町から嵐電に乗って妙心寺の塔頭(たっちゅう)の退蔵院へ行きました。JR東海の「そうだ京都、行こう」で境内の枝垂れ桜が紹介されたことがあります。今は冬でマンリョウがお庭の主役ですが、マンサクも咲き始め春が近いことを教えてくれます。
ナマズの話は、少し詳しいので長くなりますが、悪しからず。
先ず瓢鮎図(ひょうねんず)の「鮎(ねん)」。これはアユですね。でも、中国ではこれが「なまず」の漢字だそうです。ナマズは、他の魚と違って、長いひげがあるし、体はクニャクニャしていて、いつも少し笑っている様に見えます。このナマズの動きで何か占いをしていたらしく、魚編に占の字がくっついたようです。鹿島神宮には地震を引き起こすナマズの頭を押さえている要石(かなめいし)と言うのもあります。日本での「鮎」に関しては、神武天皇がどうやら占いに使ったとか・・・。
次に、美術の教科書に載っていて誰もが知っている国宝の瓢鮎図について。
妙心寺は臨済宗のお寺で、座禅と禅問答で悟りを開く修業をするそうです。とんちで有名な一休さんも臨済宗のお坊さんです。瓢鮎図の問いは、「瓢箪(ひょうたん)でどうやってナマズを獲るか」です。絵の上部にはその解答がたくさん書かれています。私の解答は、瓢箪で叩いたり、お酒を入れて川に流してナマズを酔っぱらわせる?
蛇足ですが、瓢箪鯰(ひょうたんなまず)と言う話も合って、中々面白いです。
では、川辺に立っている人の手を見てください。今まで、先入観により瓢箪を持っていると思っていましたが、よくよく見ると両手で押さえているのがお判りでしょうか。なんとまあ、奇妙な光景でますますこの絵が好きになりました。本物は京都国立博物館にあります。以前は年に1度?里帰りをすると聞いていましたが今はどうなっているんだか・・・。
退蔵院
マンリョウ
少し地味なマンサク
瓢鮎図(ひょうねんず)
どうやってナマズを獲るか
手に注目!!
ナマズTシャツ
ナマズストラップお買い上げ
二条城のお堀の様にナマズがいたら面白いんだけど
嵐電北野白梅町駅
客人の作庭
瓢箪とナマズ